カテゴリー: 債務整理

債務整理と個人再生手続き

債務整理の一つ、再生手続きは、小規模個人再生、給与所得者等再生の2種類の手続きがあります。

近年は給与所得等再生よりも小規模個人再生を
選択する人が増えつつあります。
給与所得者であってももちろん、小規模個人再生を選択する
ことができます。

住宅資金貸付債権などの住宅ローンがある場合には
住宅資金貸付償権に関する督促の
適用を受けることが可能です。

経済的に破たんした債務者がマイホームを手離さずに
生活の再建を果たせるように
作られた手続きで、小規模個人再生と給与所得等再生の
どちらの個人再生手続きでも利用することができます。

しかし保証会社が代位弁済をした6か月を経過するとこの
制度を利用することができなくなります。

小規模個人再生、給与所得者等再生とも、再生手続においては、
債務者が破産した場合に債権者が受けることができる予想配当額
(清算価値)を試算し、これを下回らない額を弁済する必要がある
という原則を清算価値保証の原則といいます。

債務者に資産が無い場合は機能しないことになっています。

小規模再生は①「清算価値」②債務総額の5分の1(最低100万円)
で多い方の額を弁済することになり、

給与所得者再生は①「清算価値」②債務総額の5分の1(最低100万円)

③「可処分所得」2年分 で最も多い額を弁済することになります。

給与所得者等再生は、
(1)再生計画案による弁済額の最低限が若干引き上げられる場合があること(同法241条2項7号)、
(2)再生債権者による再生計画案の決議は不要であり、再生債権者は意見を述べることができるに止まること(同法240条)
を除けば、基本的に小規模個人再生と同様の手順で進行
します(同法244条参照)。その利害得失も同様です。

破産財団とは・・・・・・破産財団(はさんざいだん)とは、
破産者の財産又は相続財産であって、破産手続において破産管財人に
その管理及び処分をする権利が専属するものをいいます(破産法第2条14項)。

破産管財人とは・・・・・破産手続において破産財団に
属する財産の管理及び処分をする権利を有する者をいいます。
(破産法第2条第12項)。

破産手続の開始決定と同、大規模な破産事件においては
複数の破産管財人が選任されることもあります。
また破産管財人は、必要があるときは、裁判所の許可を得た上で
破産管財人代理を選任することができるのです(破産法第77条)。
通常は弁護士がその任に当たることがほとんどです。
弁護士法で弁護士法人が認められたことを受け、法人も
破産管財人となることができるものとされたのです。(破産法第74条第2項)。

債務整理手続きの中の最終手段~自己破産~

債務せいりの手続きの中で、最終手段が自己破産になります。

自己破産とは借金額が大きくなって返済の見込みがなくなった時に、
裁判所にその旨を申立て、借金を免除してもらう」ことをいいます。
簡単に言うと、借金が0になる、という手続きです。

自己破産の手続きのなかには、「破産」と「免責」という
2つの手続きがあります。破産は支払いができないことを
認めてもらうことで、免責とは払わなくていいことを認めてもらう手続きです。

自己破産を行う人は勿論借金をしている人です。
借金をしている人誰でもが行えるものではありません。

自己破産を行う人は、裁判所の人がこの人はもう借金を返せる見込みがない、
と判断された人しか自己破産は行えません。
。しかし、借金が0になるかわりに失うものもあります。

法人の場合は破産手続きによって清算され、消滅しますので
免責ということはありませんが
債務者が破産を申し立てるという目的は、借金を免れる
ことでもあります。

最大のメリットとしては、借金が全額免責されることになります。
任意せいりは利息制限法に引き直した残りの元本を数年間で
分割返済することが一般的ですので、
債務の減少額という点では、破産するほうが経済的に有利と言えます。

破産を申告すると、財産に対する強制執行は停止します。

任意せいりでは関係者当人の合意が得られなくてはいけないのですが
破産手続きは、裁判所の関与のともに行われますので
強制的な資産調査が行われますので、債権者の納得を得られやすいこともあります。

自己破産申立時の債務者の住所地の最寄りの地方裁判所ということになっています。

裁判所での審尋をうけて、申立人(債務者)の現時点の収入や
財産等をもってその負債を支払うことができない(支払不能状態)
と認められれば、破産宣告が下されます。

破産すれば、裁判所より「破産宣告決定書」が申立人に渡されます。
また、債権者名簿(破産宣告申立書に添付するものです)に掲載した
債権者に対しても、裁判所より、破産宣告決定書が送付されます。
更に、官報(国の新聞のようなもの)にも掲載されますが、
一般の人が官報を見るのは稀ですので、自分から破産手続をしている
ことを言わない若しくは債権者が言わない限りは、破産手続
していることは、他の人には分かりません。

債務整理と特定調停

過払い金は開示された取引経過に基づいて、引き直しをした結果発生していることが判明する場合がありますが、特定調停では裁判所は過払い金返還に関しては通常消極的な対応される場合もあります。

特定調停のデメリットもあります。

●取引開始当初からの開示がないことがある

(途中からの取引経歴に基づいての引き直し計算である場合がある)

●過払い金が発生している場合には、過払い金の請求ができない。
債権債務なしの和解がなされることもある。

●調停委員は弁護士のように、味方的な役割ではなく
中立の立場なので、ある程度の条件でガマンするように、というような
ことをいわれることがあり、当事者の意にそぐわないことも多い。

●もめごとがあっても弁護士がいないので解決しないこともある。

普通は取引開始当初からの取引開示は、任意整理の場合は
大前提となりますが、調停委員はその重要性を
あまり認識していないこともあり、いくらか債務額が減少すればいい、
という感覚で臨んではいけないし、そのような調停員の場合は
注意しなくてはいけない。

弁護士が任意整理をすれば、取引開始がいつか?ということを
重要視して取り組んでいくことであるが、特定調停では
そのあたりが甘くなることも多く、注意が必要である。

また、

●将来利息がつくこともあり、これは弁護士の場合は
東京3弁護士会の基準により,将来利息はほとんどつかずに和解できているので
これに準ずる特定調停の和解成立が必要である。
将来利息とは,和解時から完済するまで(例えば3年ないし5年)の
利息のことです。弁護士を付けなければ,この間も29%というような
高利が付いていることが多いのです。

任意整理時には,経過利息及び将来利息を付けないことになっています。

このように,任意整理には,経過利息及び将来利息が付かないという
メリットがあります。

ただし,悪質な債権者の中には,経過利息及び将来利息の減免を
絶対に認めないところもありますので要注意です。

●またブラックリストに載ってしまい、数年間は現金のみで
支払いを起こすような形になります。(借金やクレジットができない)

一番特定調停で気をつけなくてはいけないことは
将来利息と、取引開始の日時、および過払い金の発声についてです。

過払い金は開示された取引経過に基づいて、引き直しをした結果
発生していることが判明する場合がありますが、特定調停では
裁判所は過払い金返還に関しては通常消極的な対応となります。

過払い金が発生したことの和解については、別途取り組まねばならない
こともあります。(中には過払い金の返還する調停が
成立したケースがわずかですが、あります。)

特定調停のほかに、多重債務の整理方法としては
「任意整理」「破産」「個人再生」といった
法的手段があります。
いずれもそれぞれに特徴があり、単に弁護士を通さないから
また裁判所の介入もあるから解決が容易に計れる、というだけで
選択をするのは間違った結果を招きかねません。

次に手続きの流れを整理します。

●申請書の作成
●調査票(資料の提出)
●相手方の一覧表

→  申立書の提出

・・・原則として債権者の住所を直轄する簡易裁判所に申し立てる。

●第一回

特定債務者だけが出席し、特定債務者から負債状況、返済の
見込みについて聴取がなされる。

その後、調停委員会は債権者に対して取引関係書類の提出を求める。

●第二回

債権者が提出した取引履歴に基づいて引き直し計算をする。

弁済計画を立て、調停の条項を作成。

調停成立の場合は、合意とする。

不成立の場合は法的手続きや破産、個人再生の検討をする。

債務整理と出資法の改正の動き

出資法は改正され、債務整理でもこの点は重要な部分です

出資法(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)は、
「金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合」に、
年29.2%(うるう年には年29.28%。1日当たり0.08%。)
を超える割合による利息の契約をしたときは、
「5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、
又はこれを併科する。」と定める(同法5条2項)。
通常、この「年29.2%」が出資法に定める上限金利となる、としています。
一般に、この金利を超えて貸し出す業者を闇金融業者(ヤミ金)といいます。

日賦貸金業者(日掛金融)・電話担保金融に
おいては特例があり、年54.75%
(うるう年には年54.90%。1日当たり0.15%。)
が利息の上限となっている
(昭和58年法律第33号改正附則8項、14項)。

出資法の上限金利を20.0%とし、
日賦貸金業者・電話担保金融の特例金利の廃止が予定されています。

これらの上限金利引き下げについては当たり前でありますが、
問題については出資法と利息制限法の合間をとった
貸金業が改正前には成り立っており、違法であっても処罰をまぬがれていた
例が多数ありました。

これに対して改正法は、貸金業者に対して利息制限法に違反する
契約を締結することを禁止するのみではなく、利息制限法の違反金利や
支払い要求、受領も禁止しています。

また保証料を使って、みなし利息のような金利をとろうと
出資法の上限金利規制をこの分で埋めようとする業者も出てきたのです。

そのため、出資法と利息制限法とでことなっていた
「みなし利息」の範囲を統一化する改正も施行されました。

このグレーゾーン金利に関して、裁判所は、
債務者に有利な方向で解釈する姿勢が強く表れています。

制限超過利息を任意に支払った場合、債務者が利息に充当することを
指定して支払ったとしても、元本に充当されるものとなる
(最高裁判所昭和39年11月18日大法廷判決・民集18巻9号1868頁)。

制限超過利息を元本に充当した結果、元本が完済となったとき、
その後に債務の存在を知らずに支払った金額は、返還を請求できる
(最高裁判所昭和43年11月13日大法廷判決・民集22巻12号2526頁)。

制限超過利息と元本を共に支払った場合、特段の意思表示がない限り、
元利合計を超える支払額は、不当利得として返還を請求できる
(最高裁判所昭和44年11月25日判決・民集23巻11号2137頁)。

最終的に内閣より議会に提案された法案では法公布後3年後を目処に、
出資法の上限金利を20%に下げると共に貸金業法の上限金利を
利息制限法と同一とし、みなし弁済の廃止、
日掛金融の特例金利の廃止、総量規制の導入が盛り込まれました。

同法案は、衆参両院で全会一致で可決され、
2006年12月20日に公布、2007年12月19日に施行されました。

上限金利については、2009年12月19日を目処に引き下げされる
見込みとなっています。(法令上では2010年6月18日迄に引き下げ。)

貸金業法の改正にあわせ、カードローンからの
利益が大きい信販会社、クレジットカード会社などでも分割払い、
リボルビング払いなどの金利を1%?数%引き上げる企業が
数多く出てきました。
また毎月のリボルビング払いにおける支払い設定額を
下回る利用への金利について金利が発生するよう
改正したサービスも出てきました。

グレーゾーン金利を撤廃すると、消費者金融の貸出金利が
下がることで融資の際の審査が厳格化し、
消費者金融に融資を断られた人がヤミ金に手を出すと主張し、
撤廃に反対した意見も出されています。

債務整理を取り巻く法律

債務せいり、3つの法律の違いについて

私たちが貸金業者からお金を借りる時には、「利子(利息)」を業者に払うこととなります。

ひと昔前は、28%、29%という金利がついていることが多かったのですが、最近では15%、18%という金利に設定されるようになってきました。

では、どうして金利が変動しているのでしょうか?金利は、業者の好きなパーセンテージに設定ができるのでしょうか?

金利は以下のような法律により、借入金額により一定の金利が定められています。

*出資法

*利息制限法

*貸金業法

これらの3つの法律には、どのような違いがあるのでしょうか?

「出資法」とは、1954年に施行された法律で、正式名称は「出資の受入れ、預け金及び金利等の取締りに関する法律」と呼んでいます。

この法律は、サラ金などの高金利貸付の被害から消費者を守るためにとても重要な役割を果たしています。内容は、銀行などの許可を得た金融機関以外の者が不特定多数から出資金を受け入れることの禁止をしたり、金銭貸借の上限金利を定めたりしたものです。

出資法に定められた利率を超える金利で貸出をした場合、その業者は法律に違反したとして刑罰が科せられることになっています。

「利息制限法」は、引き直し計算や過払い金返還請求に関わる法律で、これも債務せいりにはとても重要な法律です。

この法律は、貸金業者の金利を制限するものですが、この法律を違反しても罰則規定はないため、出資法で決められたギリギリの金利で貸し出す業者が横行していました。ただし、罰則規定はないものの、裁判で争えば業者が負けてしまいます。

「貸金業法」とは、昭和58年に施行された法律で、以前は「貸金業」「貸金業規制法」とも呼ばれていました。貸金業者の事業登録や業務に関する規制、貸金業務取扱主任者の選任など、業者側の業務に関する取り決めが中心となっています。

平成18年の法改正までは、刑罰が科せられてしまう出資法の制限金利を下回るものの、罰則のない利息制限法の利率を上回る金利で貸し出しをする業者がはびこっていました。

こうした法律には違反するものの、刑罰には科せられない20%~29.2%の金利のことを「グレーゾーン金利」と呼びますが、このグレーゾーンをも超え、さらに高金利で貸し出しをするヤミ金業者の存在により自殺にまで追い込まれる利用者が多発したことから、こうした悪徳業者に圧力をかけるため、出資法が改正され、違反者には罰則が強化されるようになりました。

 

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